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…というわけで、ユリンの召喚SS!
全力でマスターのハルジオンさんと、お名前だけイースさんお借りしたよ!
追記から!!
――ビヒヨラ。
月が空を照らし続ける常夜の魔界。
…ボクの名前はユリン。
もう、何年ここで生き続けているんだろう。
前までは、寝る場所にある水晶に石で傷をつけることで生きた時を刻んでいたけど、100本を超えたあたりで飽きてやめた。
何度か、ここではない世界に喚ばれ、そのたびに戦う「ヒト」という種を見てきた。
…まったく、毎度のことながら、よく飽きないと思う。
戦えと言われれば、どうせそのために喚ばれたんだろうし、ボクはそれを全うするまで。
……たとえ、それが見知ったビヒヨラの友人であろうと。
ボクを喚んだ相手が、それを望むなら。
そうして、何度、友人同士殺し合っただろう。
それすら、数えることをやめた。
…そして。
また、声が、聞こえた。
(ああ、またか)
(また、友達と戦うのか)
(イースはまだこっちにいるみたいだけど)
(流石に、イースと戦うのは抵抗があるなぁ)
…穏やかな、男性の声。
今度の「マスター」はどんなヒト?
……………
「…あ…」
目の前に現れたボクを見て、呆然としているのが、今度のボクの「マスター」らしい。
見た目は若いけど、どう見ても外見年齢より落ち着いている。
「はじめまして!ボクを喚んだのはあなた?」
そう、声をかけると、目の前の男性は頷いた。
…うん、あなたの声は届いてたよ。
だから、ボクはここに来たんだ。
「きm「ストップ!ボクの名前はユリン、あなたの名前は?」
「あ、ああごめんよ、僕の名前はハルジオン。ユリン、だね」
そう名乗ったそのヒト…ハルは、そう、ボクの名前を復唱した。
…前回喚び出された世界より、数段無機質な世界。
その建物から出て、ハルは決して口外しないようにと付け加え、自分がここへ来た理由、自分の望みを話してくれた。
なるほど、今回のボクの目的は…ハルを勝ち残らせること、らしい。
そう、思っていると。
「ユリン、勘違いしているかもしれないけど、僕は自分から相手に戦闘を仕掛けることはしないよ?」
……え?
(違う)
(今までとは、確実に)
ハルのその言葉を聞いて、どうしてだろう、一瞬で気持ちが楽になった。
すとん、と言葉がボクの心に落ちてきたんだ。
「……本当?」
「僕は医者だからね、僕の手は、人を傷つけるためじゃなく癒すためにあるんだよ」
もし君が戦いたいのなら、君の意には添えないよ、とハルは笑顔で付け加えた。
……できることなら、ボクだって…戦いたいわけ、無いじゃないか。
でも、
でもね。
「わかった。でも、もしハルが危ない時はボクに言って!ハルを脱落させないのが、ボクの役目なんでしょ?」
このヒトは…消しちゃだめだ。
だから、せめてボクは…ハルが脱落しないように力を貸そう。
「さ、行こうか。家で妹が待ってる」
家路につくハルの背中を追って、この無機質な世界でのボクの生活は、始まった。
……………
はいユリン召喚SS!
すごく散文すぎて申し訳…!!
でも書いてて楽しかったです、ありがとうございました!!
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