2012/04/13 (Fri) 【Last Episode Shion001】ココロ ト コトバ(前篇)

シオンのEDになります!!
ちょっといろいろ鬱いので閲覧注意！
追記から!!

…その知らせを受けた時、全身の力が一気に抜けるのを感じた。

(なん、で…？)

悲しくて辛くて、泣きたいはずなのに涙の一滴も出てこない。
ねぇ、なんで。

なんで。

「お兄ちゃん、殺されちゃったんですか？」

すぐにでも、
ああ、すぐにでも、
復讐、しないと
いけないのに。

「(ちから、はいらない…)」

大好きなゑの子お兄ちゃんの、死の知らせ。
あまりにも近くて、あまりにも衝撃的で。
僕には、何をすることもできなかった。

力なく、ベッドに体を預ける。
呆然としている僕の耳に届いた、小さくドアを叩く音。

「シオン、居るか？」

「……ハセガワ少尉、ですか？……あいてますよ」

かちゃり、とドアの開く音がして、走り込んできたのはポッチャマ。
ぴょん、と僕の胸元に飛び込むと、無邪気な声を上げた。
無邪気に懐いてくるポッチャマを、軽くなでる。

「シオン、いきなりで悪いんだが…」

「？」

「こいつを、しばらく預かっててくれないか？」

……え？

「…少尉、どこか行くんですか？」

「ちょっとな、海底調査だから流石に連れて行けん…お前にならこいつも懐いてるし…怪我、させるなよ」

「大丈夫です、ね、ポッチャマ」

「ぽちゃ!!」

………それが、最後の会話。
数日後、海底調査に行くといったハセガワ少尉は。




海から、戻ってこなかった。


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