ポケ擬企画関連の妄想どころ。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
飛行機様交流ブログに上げていたSS3
『…あたしの授業で居眠りとは…ずいぶん余裕じゃないか?ん、ガードナー?』
堂々と机に突っ伏して寝ている、オレンジの髪をした少女の頭を軽く小突く。
すると、彼女は大仰に驚き、そのままガタリと立ち上がり…椅子ごとひっくり返った。
『きょっ、教官、寝てないであります!!!!!』
バレバレの言い訳をする彼女に対し、にっこりと笑顔を見せてあたしは言う。
『…そうかい、なら、今読み上げた教本の内容は言えるんだろうね?』
『え、ええt『見え透いた嘘をつくんじゃないっ!』
彼女が二の句を継ぐ前に、拳骨を一発。
自慢じゃないが、生徒達の間ではかなり痛いということで通っているらしい。
…ったく、名誉なんだか不名誉なんだか。
この子も根はまじめだし自信もあるんだから、この居眠りぐせさえ直してくれれば言うことはないんだがね…。
過度の自信は身を滅ぼすが、あたしの教え子にそんな輩はいないと自負している…まぁこれもある種の過剰な自信か。
そんな授業を終え、昼食時間。
構内で、ひとりぽつんと座って昼食をとる少女が目に入る。
グレーの髪を高めの位置でまとめ、金色の目はどこか寂しそうだ。
…まぁ、今日に限ったことじゃないがね…あたしは、彼女をよく知っていた。
『カーター』
名を呼ばれた彼女は顔を上げる。
この子も、あたしの教え子の一人。
トゥーイ・ジェリー・カーター。
確か、この子の姉貴を誰か教えた気がする。
その姉貴は優秀な子だったが、それが彼女自身の重荷になっているように見受けられた。
この子はこの子で、ちゃんと優秀なところはあるってのにね…それに気付かない彼女は、まだ甘い。
『…なんですか?』
『あんた、また一人で昼飯食ってんのかい?』
彼女のこんな状況を見るのは、別に今日が初めてではない。
周囲と上手くいっていないのか、友人同士でつるんでいるところを見る方が稀だ。
『べ、別に私が一人がいいから一人で食べてるだけでっ…!』
…ったく、世話が焼ける…。
常に自分の気持ちを素直に言えとは言わないが、この子に関して言えばほとんどが虚勢だ。
『素直じゃないねぇ…まぁいいか、隣邪魔するよ』
そう言って、彼女の隣に腰掛け、弁当を広げた。
昼食を食ってる間、彼女はあたしに一言。
『…教官の…戦闘機に乗っていたころの話が聞きたいです』
そう請われ、いい話ばかりじゃないよ、と付け加えながら話を始めた。
当時、あたしが男にも引けをとらない戦闘機乗りだと言われてたこと
そのせいで、いつしか過剰な自信を持つようになっていたこと
自分の自意識が過剰だったせいで、周囲の反対を押し切って出撃し…落とされたこと
どれだけ空へ憧憬を巡らせたところで、二度と空へは上がれないこと
『…で、どうだいカーター…あんたはそれでも、戦闘機乗りになりたいと思うかい?』
ひとしきり話を終え、問いかけたのは空への覚悟。
かえってきたのは真剣なまなざし。
そのまなざしだけで十分ではあったが、彼女からの言葉を聞いて安心した。
『私は…それでも空に上がりたい…たとえ、落ちたら上がれない空であろうと』
『…よろしい、それなら…あたしについてきな、あんたを…空に上げてやる』
そう言って、笑う。
弁当を畳み終わったころには、休みの終了を告げる鐘が鳴っていた。
堂々と机に突っ伏して寝ている、オレンジの髪をした少女の頭を軽く小突く。
すると、彼女は大仰に驚き、そのままガタリと立ち上がり…椅子ごとひっくり返った。
『きょっ、教官、寝てないであります!!!!!』
バレバレの言い訳をする彼女に対し、にっこりと笑顔を見せてあたしは言う。
『…そうかい、なら、今読み上げた教本の内容は言えるんだろうね?』
『え、ええt『見え透いた嘘をつくんじゃないっ!』
彼女が二の句を継ぐ前に、拳骨を一発。
自慢じゃないが、生徒達の間ではかなり痛いということで通っているらしい。
…ったく、名誉なんだか不名誉なんだか。
この子も根はまじめだし自信もあるんだから、この居眠りぐせさえ直してくれれば言うことはないんだがね…。
過度の自信は身を滅ぼすが、あたしの教え子にそんな輩はいないと自負している…まぁこれもある種の過剰な自信か。
そんな授業を終え、昼食時間。
構内で、ひとりぽつんと座って昼食をとる少女が目に入る。
グレーの髪を高めの位置でまとめ、金色の目はどこか寂しそうだ。
…まぁ、今日に限ったことじゃないがね…あたしは、彼女をよく知っていた。
『カーター』
名を呼ばれた彼女は顔を上げる。
この子も、あたしの教え子の一人。
トゥーイ・ジェリー・カーター。
確か、この子の姉貴を誰か教えた気がする。
その姉貴は優秀な子だったが、それが彼女自身の重荷になっているように見受けられた。
この子はこの子で、ちゃんと優秀なところはあるってのにね…それに気付かない彼女は、まだ甘い。
『…なんですか?』
『あんた、また一人で昼飯食ってんのかい?』
彼女のこんな状況を見るのは、別に今日が初めてではない。
周囲と上手くいっていないのか、友人同士でつるんでいるところを見る方が稀だ。
『べ、別に私が一人がいいから一人で食べてるだけでっ…!』
…ったく、世話が焼ける…。
常に自分の気持ちを素直に言えとは言わないが、この子に関して言えばほとんどが虚勢だ。
『素直じゃないねぇ…まぁいいか、隣邪魔するよ』
そう言って、彼女の隣に腰掛け、弁当を広げた。
昼食を食ってる間、彼女はあたしに一言。
『…教官の…戦闘機に乗っていたころの話が聞きたいです』
そう請われ、いい話ばかりじゃないよ、と付け加えながら話を始めた。
当時、あたしが男にも引けをとらない戦闘機乗りだと言われてたこと
そのせいで、いつしか過剰な自信を持つようになっていたこと
自分の自意識が過剰だったせいで、周囲の反対を押し切って出撃し…落とされたこと
どれだけ空へ憧憬を巡らせたところで、二度と空へは上がれないこと
『…で、どうだいカーター…あんたはそれでも、戦闘機乗りになりたいと思うかい?』
ひとしきり話を終え、問いかけたのは空への覚悟。
かえってきたのは真剣なまなざし。
そのまなざしだけで十分ではあったが、彼女からの言葉を聞いて安心した。
『私は…それでも空に上がりたい…たとえ、落ちたら上がれない空であろうと』
『…よろしい、それなら…あたしについてきな、あんたを…空に上げてやる』
そう言って、笑う。
弁当を畳み終わったころには、休みの終了を告げる鐘が鳴っていた。
PR
この記事にコメントする
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
カテゴリー
そらジロー
最新CM
[10/12 louis vuitton clutches bags]
[12/01 清峰]
[11/20 森本 周]
[09/02 夜宮]
[08/27 清峰 霧居]
最新記事
(01/01)
(04/04)
(04/04)
(07/03)
(06/30)
最新TB
プロフィール
HN:
No Name Ninja
性別:
非公開
ブログ内検索
最古記事
(01/01)
(01/02)
(01/03)
(01/04)
(01/05)
P R