2011/11/15 (Tue) 生誕、それは

イワンさんお誕生日おめでとう！
イリヤの眼帯の下見ても怖がらないイワンさんが大好きだ!!
追記から!!

11月15日。
…私、イリヤ・トルパドールは…艦内の調理室にいた。

「……量は、これで足りるでしょうか…」

目の前に山と積まれた小麦粉やバターなどの製菓材料。
今日は、同艦のアルバトフさんのお誕生日。
私も、日頃お世話になっているので何かして差し上げたく思い、こうしてここに立っている。

(思えば)

材料を混ぜながら、

(私の右目を見て尚、私を敬遠しない相手は初めてかもしれませんね…)

そう、思う。
多少、驚かれはしたものの…怖くはないと、そう言われた。
私の右目周りは、完全に壊死してしまって変色しているというのに。

(だから)

オーブンを待ちながら、

(ここに来てよかったと思わせてくれた人に、喜んでほしい)

そう、思う。
…ほどなく、土台が焼きあがった。
あとは、これを飾るだけ。
普段からすれば大きさも段違いなだけに、土台を白く染めるだけでも一苦労だ。
すっかり白くなったその台に、持ってきた果物を体よく並べると、冷蔵庫に入れた。

そして、早速アルバトフさんを呼びに行く。
…どうやら、航海室に引きこもっているようだった。

「…アルバトフさん」

「んー？何ー？」

「厨房までお越しください」

アルバトフさんを引っ張って、厨房へ。
先ほど冷蔵庫に入れておいたケーキを取り出すと、包丁を入れた。

「えっ、これどうしたの？」

「…本日は、アルバトフさんのお誕生日と伺っておりましたので」

その時の私は、どんな表情を浮かべていただろう。
意識して表情筋など動かさないから、よくわからない。
…でも、アルバトフさんに威圧感を与えているわけでないことは、容易に想像がついた。

「わーい、すごい美味い!!」

…これだけ、喜んでくださっている。
送った私が嬉しくなる。
……お誕生日、おめでとうございます。





……………

考えたらイリヤ一人称SSこれが初めてだよ！←
イワンさんお借りです!!
ふへへすごく楽しかった!!
おめでとうございました!!